馬車道駅「ニッチ部を飾るデザインパネル」
この度、屋内外施設や交通サインを手掛けられている黎デザインアソシエイツ様のご依頼で、
馬車道駅の改札を入ってすぐの御手洗い壁のニッチ部を飾るデザインパネルの製作を
お手伝いさせていただきました。
センターを境目に左右へRを付けた形のパネル。
実際に現地で拝見し、その不思議なデザインが弊社内でも話題になり、
お選びいただいた経緯や設計コンセプトをお伺いしてきました。
ご対応頂いたのは、黎デザインアソシエイツの赤瀬様と金子様で、
代表の赤瀬様は、公共施設等に設置される案内サインシステムの第一人者で
六本木ヒルズやアークヒルズ、首都高速道路のサインデザインを手掛けられています。
今から約10年前、海外案件のサイン計画で弊社にお問合せをいただいたことを皮切りに、この度の馬車道駅でも候補に挙げてくださったとのこと。シートや石ではない、広島で焼かれた本物のレンガが使われている馬車道駅。
駅中央は2層のドーム状の吹き抜けで、取り壊しの際に保管された旧横浜銀行本店別館のパーツが
コンコースの壁に飾られています。
お手伝いさせていただいた御手洗いも同じような壁面デザインで、リニューアル工事により外される古い案内サインの代替品が検討されていました。レンガの焼きムラを感じてもらう様、そのままでも良かったのですが、
「焼きレンガと並べても違和感がなく、ある程度の表情」を持つ製品でニッチ部を飾りたいと
弊社のCRAFT(クラフト)-X(エックス)アンバーブラウン仕上げが選ばれました。
メッキ鋼板に目の大きさが違う研磨を重ねることで、繊細ながらも奥深いテクスチャーになり、
素材が異なっても違和感がなく溶け込む仕上げに。黎デザインアソシエイツ様こだわりのパネルは、
取り付けたときレンガのつなぎ目にパネルのセンターラインが揃い、壁と一体になるように。
山折り加工でゆるいカーブが掛かったパネルは、照明の当たり方で目に見える色も違い、
金属という素材ならではの注目pointです。
実はこの山折り加工が今回の難所で、素材の特性で希望のR値にならない、頂点が歪み意図しない縦線が出る。
試作と調整を繰り返しますが、完成するまで結果が見えない為、
要望に応えられるか工場も危惧していました。
特徴あるデザインで赤瀬様も心配されていましたが、理想どおりの形で納められてとてもご満足とのこと。
弊社も山折り加工は初の挑戦だったため、ご満足いただけて大変光栄です。
また、素敵な場所で採用いただいたこと嬉しく感じております。
黎デザインアシエイツ赤瀬様・金子様、お忙しい中、お話をお聞かせいただきまして誠にありがとうございました。