Part1 マンションエントランス リニューアルの必要性と進め方
昨年、エントランスの大規模リニューアルで弊社の集合玄関機“TOUL(トウル)”をご採用頂いた、
ライオンズマンション板橋管理組合法人 山内理事長様に
NAGOMI事業部の村井がお話をお伺いしてきました。
profile:ライオンズマンション板橋管理組合法人
山内理事長様
・2020年理事長に就任
ゴミ収集所やエントランスのリニューアル等、
理事長としてマンションの資産価値向上に取組まれてきました。
・その結果こちらのマンション、昨今の不動産価格の高騰も追い風
になり、築30年以上経っても売買価格の上昇に成功したとの事。
――マンションリニューアルにおける建物の資産価値について
【村井】弊社の集合玄関機をはじめ、集合ポストや宅配ボックス・照明など
大規模なエントランスリニューアルをされたと伺いました。
これだけのリニューアルを検討されたきっかけを教えて下さい。
【山内】3年前、ひょんなことから理事長を拝命し自分たちが住むマンションの将来の事を考えて行く中で、
我々住民の共通資産である“建物の資産価値”をいかに維持、向上させてくかは
住民にとってとても大切なテーマだと気づきました。
また、本来であればそういった建物の資産価値の維持・向上に使われるべき修繕積立金や管理費が
必ずしもそういった事に直結しない事案に使われているケースがある事を知り
どうにかしなければという危機感を持ちました。そういった中で
“建物の資産価値”を維持・向上させる為エントランスを含めた様々なリニューアルを検討したのがきっかけです。
――エントランスリニューアルの必要性
【村井】そうした危機感の中で、一般的に後回しになりがちな
共用部分のエントランスリニューアルに踏み込まれた理由を教えてください。
【山内】私自身、このマンションを購入する際100件以上の物件を見て回りました。全てのマンションにおいて共通する事は、資産価値は新築分譲時が一番高く、年数を経る毎に資産価値は目減りするという事です。しかし、その中でもあまり価値が下がらない、もしくは逆に上がる様なマンションは適切な維持修繕及びリニューアルが施されている事を実感していました。特にマンションの“顏”ともいえるエントランスは明るくする事が重要であり、2020年当時は薄暗い雰囲気のエントランスだった為リニューアルは必須だと考えていました。
【村井】なるほど。。。山内様のお考えとてもよくわかりました。
とはいえ、集合住宅のリニューアルには住民の合意形成という大きなハードルがあると思います。
様々な価値観を持たれた方が共同で所有する共同住宅において、
こういったハードルをを乗り越えられた要因はなんだったのでしょうか。
マンションリニューアルをするにはまずはココから!
【山内】ありきたりな表現かもしれませんが、 “住民の皆様との丁寧な対話”に尽きると思います。
理事長には住民同士のトラブル等様々な話が舞い込みます。 その話を一つ一つ丁寧に聞き、信頼を得る事が何よりも大切だと考えます。 また維持修繕を進める手順として、住民の皆様がその事業を行った事によってメリットを実感しやすい事から手をつけていく事が重要だと考えています。
実際に私が進めた手順では、住民の皆様が積み立てている修繕積立金を有効活用する為に、まずはそのお金を納めた住民自身が“修繕積立金を使って良かった”と実感して貰える場所から手を付けようと考えました。そこで最初は、薄暗かったごみ置き場を明るくきれいにする事から始めました。 具体的にはこれまで暗かったごみ収集所の電気をLEDに替え、床に化粧材を貼り、棚を整える事できれいなゴミ置き場にしました。 たったそれだけの事ですが、それまで乱雑に捨てられていたゴミが整然と捨てられるようになり、住民の皆様も共用部をきれいにする効果を実感して頂けました。 そういった小さなメリットを実感していただく事から始めると大規模なリニューアルに進めて行く事がしやすくなると考えています。